時計修理 オーバーホール

クオーツ時計の時刻が合わなくなったら要注意!遅れたり進んだりする原因と対策

時間のずれもなく、正確に時を刻んでくれるクオーツ式の腕時計、お使いの方も多いのではないでしょうか。

当然のように動作していたクオーツ時計が、ある日気が付くと実際の時間と合っていないとなると、思わず目を疑ってしまいそうです。

クオーツ時計の誤差は月差(1ヶ月間の誤差)20秒以内と高性能なので、想像もしがたいです。しかしクオーツ時計でも、時間が合わなくなる事があります。

今回はクオーツ時計の時間が遅れてしまったり、早く進んでしまったりする原因と対策を紹介したいと思います。

因みにクオーツ式の腕時計もアナログタイプを対象としています。

クオーツ時計のタイプ

クオーツ時計が遅れだしてきた原因と対策

クオーツ時計が遅れてくるのは、一番発生しやすいかと思われます。原因としてはこちらが考えられます。

  • 電池の残量が少なくなってきている
  • 時計の動作を司るムーブメントに汚れが蓄積し、動作に影響を与えている
  • ムーブメントに差してある油が乾いてしまい、スムーズに動作できなくなっている

クオーツ時計が遅れてきた場合は、まずは電池の残量が少なくなっていないか確認する事から始めてみた方が良いです。

お近くの時計店に持ち込みますと、交換前に電池の残量をチェックしてくれるはずなので、手早く確認がとれます。

電池を交換しても時間の遅れが止まらない場合は、汚れの蓄積や油切れが疑わしいです。

人間の皮脂や汚れ、塵(ちり)やほこり等は、時間をかけて少しずつムーブメント(時計の動作を司る精密機械)に蓄積していきます。

ムーブメントに汚れが蓄積していく事で、動作の負担になっているのです。油切れも同様に、時間は経つ事で差してある油が少しずつ乾いてきます。

つまり汚れや油切れは、長く時計をメンテナンスしていない事が原因で発生しているのです。

クオーツ時計の時間が遅れる原因は電池の残量が少なくなっている、またはメンテナンス不足のどちらかの可能性が高いです
クオーツ時計の時間が遅れる原因

汚れや油切れのどちらも、ムーブメントを構成する部品に負担をかけている事になります。電池を交換しても、時間の遅れが解消されない場合は、早めの対処をお勧めします。

対処方法:オーバーホール
クオーツ腕時計の電池の交換は自分で行っても大丈夫?電池交換の注意点と修理店の料金についてクオーツ腕時計には、様々な種類があります。クオーツのムーブメント(時計の駆動をつかさどる部分)が薄く小型で、色んな形態のものにも対応でき...

逆にクオーツ時計が早く進みすぎてしまう場合は…

クオーツ時計が実際の時刻よりも、早く進んでしまう場合の、考えられる原因はこちらになります。

  • ムーブメントが磁気を帯びてしまった
  • クオーツを制御する電子回路部品の不具合

「早く進んでしまう」の現象に出会ってしまう事は、あまり多くはないのでないでしょうか。私自身も多く時計を見てきましたが、数は少ないです。

クオーツには、元々磁力を帯びている部品が存在します。磁力をもつ事で時計の動作を制御しているのです。この部品の磁力がなんらかの理由で変わった可能性があります。

私が早く進む時計で見たのは、20~30秒ごとに1メモリ(1分)進んでいました。まるでムーブメントの部品のひとつが取れてしまっている?と思えるほど早く進んでいました。

もう一つ考えられるのは、クオーツ時計の動作を制御する電子部品の故障です。電子制御を行う部品が動作してくれないければ、正常に動作できません。

早く進んでしまう場合も、修理もしくはオーバーホールを行った方が良いでしょう。修理やオーバーホールで対応できず、ムーブメントの入れ替えが必要になるかもしれません。

対処方法:部品交換を伴う修理もしくはオーバーホール

 

時間があっていても、すぐに電池を消費してしまう場合は要注意!

電池寿命は、通常2~3年ほどあります。この電池寿命を下回るようでしたら、注意が必要です。電池の消費を早めるほど無理に、時計を動作させている可能性が高いからです。

原因としてはこちらが考えられます。

  • ムーブメントに汚れが蓄積し、動作に負荷がかかっている
  • ムーブメントに差してある油が乾いてしまい、動作に負荷がかかっている

「時間が遅れてくる」の原因と同じになります。つまり動作に負荷が掛かっているため、より電力を必要としているのです。

ムーブメントの状態が悪くなると「電池の消費が早い」「時間が遅れてくる」がセットで発生している事もあります。

通常は電池を交換すると2~3年程は何事もなく動作します。
クオーツ時計の電池寿命について

2~3年程の電池寿命は長いです。意識せずに使っていれば前回交換した年月は忘れてしまいそうですね。もし電池交換したサイクルを把握したいのであれば、同じ時計店で電池交換をしてみてはいかがでしょうか。

時計店で電池交換を行っていれば、前回交換した年月は把握してくれている場合が多いです。恐らく時計ケースの裏蓋に、交換した年月を記していると思われます。

交換の際に「前回はいつ頃電池交換していますか?」と気軽に質問すればきっと返答があるはずです。

「すぐに電池が消費してしまう」は「時間が遅れてくる」と同様に、時計のメンテナンス不足が原因となっている事が多いです。

対処方法:オーバーホール

 

クオーツ時計を、強くぶつけてしまった事で時間が合わなくなるのは、故障の可能性が高い

時計に強い衝撃を与える事で、止まったり時間が合わなくなったりするのは、機械式時計の方が発生する確率は高いです。

しかしクオーツ時計でも、発生しない訳ではありません。精密機械に違いはないからです。

クオーツ時計のムーブメントも、時計の針の動作を司る歯車類の部品が存在します。クオーツ時計で使用されている歯車も、機械式の部品と同様に繊細なのです。

そんな繊細な部品に強い衝撃が伝われば、故障してしまう可能性があります。症状も様々です。

時計の針がずれた事で針同士が接触したり、内部の部品がずれていたり、場合によっては電池が外れていたりと、ちょっとした調整で治る事もあります。

但しトラブルを避ける意味でも、時計に強い衝撃を与える事は、クオーツ時計であっても気をつけるべきです。

強い衝撃を与える事で、時間が合わなくなってしまった場合も、基本的には早めに修理に出した方が良いでしょう。

対処方法:時計修理

 

クオーツ時計を水没させてしまったら、動いていても念の為点検にだす

滅多にはないとは思うのですが、もしクオーツ時計を水没させてしまった場合は要注意です。

もし動いていたとしても、早急に時計店で点検してもらいましょう。クオーツ時計、機械式の時計等の精密機械は水分がもっとも苦手なのです。

密封された時計のケースに水分が入り込んでしまえば、排出されずに時計内部に残り続け、金属部品はいずれ錆びてしまう事になります。

錆びてしまった部品は使い物にならず、交換が必要になってきます。ムーブメント全体に錆びが広がれば、もはや修理やオーバーホールの範疇ではなくなります。

水没させてしまう原因でよく聞くのは、「うっかり洋服のポケットにいれたまま洗濯してししまった」です。

実は私も、ずいぶん前に似たような経験があります。因みにその時は急ぎ裏蓋を開けて、ドライヤーでムーブメントを乾かしました。するとまた動き出した次第です。早急な対応が良かったのでしょうか。

クオーツ時計を水没させてしまった場合は、とにかく早く時計修理店または時計を購入した正規店に相談してみましょう。

対処方法:点検→オーバーホール

 

クオーツ時計も長く使うためには、オーバーホールが必要

クオーツ時計は正確に動作し、頑丈でもありますので、オーバーホールと聞いてもイメージできないかもしれません。

時計のオーバーホールと聞くと、手巻き式や自動巻き式の機械式腕時計を想像してしまいがちです。しかしクオーツ時計も、長く使い続けるためにはオーバーホールは必要な作業です。

遅れる原因についても解説しましたが、時計は長く使っていくと少しずつ汚れていきます。差してある油も、時間が経つと切れていきます。

このような状態で使い続けたとすれば、いずれ動かなくなってしまうでしょう。時計の寿命も、縮まってしまいます。そうならない為に、オーバーホールを行うのです。

時計をオーバーホールでリフレッシュさせ、新品同然の状態まで戻してあげれば、時計は長く使い続ける事ができます。

因みにクオーツ時計の、オーバーホールの推奨サイクルはこちらです。

5~7年

遅れたり進んだり等、調子が悪くなってオーバーホールを考えるのも良いかと思われます。しかし少しでも時計を長く使う事を考えて、定期的なオーバーホールを検討されてみてはいかがでしょうか。

クオーツ腕時計のオーバーホールはいつ行うの?行うタイミングや頻度について維持費も安く種類の多いクオーツ腕時計、使っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。電池交換を行えば、2年位は連続して動き続け、精度も...

まとめ

今回はクオーツ時計の時間が合わなくなる原因について解説してみました。特に時計にダメージを与える訳でもないのに、遅れたり進んだりする場合の原因は限られていましたね。

ではおさらいしていきます。時間が遅れてきた場合は、まずは電池切れを疑ってみましょう。

電池を交換しても改善しないようであれば、メンテナンス不足である可能性が高いです。オーバーホールを検討してみるべきです。

次に時計が進みすぎてしまう場合です。こちらはムーブメントを構成する電子部品が破損している、もしくは時計が帯磁している可能性が高いです。

こちらの場合もオーバーホールもしくは修理となります。親切な時計修理店になりますと、電池交換の際に、時計の内部の状態を教えてくれる場合もあります。

その時の意見を元に、オーバーホールの時期を考えられても良いかもしれません。

何度もお話してしまいますが、クオーツ時計の時間が合わなくなったら早めに対処されて下さい。早ければ早い程、時計に与えるダメージも少なくなります。

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修理やオーバーホールに掛かる料金は、時計修理店にて受け取り後、お見積りという形になります。もし予算にあわないようでしたらこの時点でキャンセルも可能です。

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