時計修理 オーバーホール

外れた秒針を修理で取り付ける際の注意点。特に気を付けたい時計とは?

時計の針、特に秒針が外れてしまうと時計の機能を損なってしまっているようで、気になって仕方ないものです。

また外れてしまった時計の針が文字盤をさまよえば、文字盤に傷が入ってしまわないかも心配で、すぐにでも修理に出したくなります。

外れた秒針の取り付け位であれば近所の時計店でも安く修理してもらえそう

確かに秒針の取り付けであれば修理代金もそんなには高くありません。しかし時計によっては気を付けて頂きたい事もあります。

今回は秒針の取り付け修理について解説していきたいと思います。

どうして時計の秒針が外れてしまうの?

秒針が取れてしまう原因はこの2つになります。

  • 時計に強いダメージを与えてしまった
  • 秒針取り付け位置の劣化

秒針が外れてしまった時計を見かけるのは、ビンテージ品等の古い時計の方が多いです。しかし現行の時計でも思わずトラブルから外れてしまう事はありえます。

まずは、秒針が外れてしまう原因について確認していきましょう。

時計に強いダメージを与えてしまった

時計にダメージがある写真▲時計に強いダメージを与えた場合に秒針が外れていなくても、風防にヒビ等の外傷がある場合も多い。

時計を落としたり、またはどこかにぶつけたり等時計に強いダメージを与えた場合に、秒針が外れてしまう事があります。

秒針を始めとする時計の針は、時計の中心の歯車にかしめる(歯車と時計の針を強く密着)様な仕組みで接合しています。ネジ止めや接着材当使っておりませんので、強い衝撃で外れてしまう事は十分にありえるのです。

秒針が取れるのでなく、傾いてしまうだけの場合があります。時計の針が傾くと時計の針同士が部分接触して、時計が止まってしまう事もあります。

時計が急に止まったりすると、時計内部の故障では?と思いがちです。故障したと思い、修理に出すと時計の針の接触が原因だった…といった事も珍しくはありません。

強い衝撃を与える事でのトラブルは、秒針が外れてしまうだけには留まらない可能性があります。普段から時計と落としたりしないよう注意した方が良いようです。

秒針取り付け位置の劣化

アンティーク時計の写真▲古い時計の秒針は、何回か取り外しを行っている可能性が高い。

秒針は時計中央の歯車に、かしめるように取り付けられています。強く密着している性質上、取り付けと取り外しを何回も行うと、密着性は失われてきます。

つまり秒針の取り付け取り外しを行い過ぎると、密着性が甘くなり秒針が取れやすくなってくるのです。

秒針を外す機会で思い浮かべるのは、「時計のオーバーホール」ではないでしょうか。時計の分解を行う際にどうしても秒針を取り外す必要があります。

とはいえ、秒針の取り付けがあまくなるといっても、数回程の取り外しでは影響はあまりないはずです。

ビンテージ時計のような古い時計を、何十年にも渡ってメンテナンスを行う事で、発生しやすいトラブルとなります。

因みに時計ブランド「カルティエ」の場合は、正規にオーバーホールを行うと時計の針は無条件に交換です。

時計の針の取り付けがあまくなるのは、秒針の取り外しを幾度となく行っている事が推測される古い時計に発生しやすいトラブルになります。

現行の時計をお持ちであれば、それほど心配しなくても大丈夫です。

秒針の取り付け修理を依頼する場合に注意したい事

秒針を取り付けるには、文字盤を含めたムーブメントを時計のケースから外してしまわないといけません。そこまでしないと秒針の取り付けができません。

ここで気を付けたいのは、ダイバーズウォッチ等の防水性が優れた時計です。開けてしまう事で防水機能を損なってしまう可能性があるからです。

お近くの時計修理店ですと、気軽に頼めて修理も早くしかも安いととても便利です。しかし開ける前に保持していた防水性は、以前と変わらず維持していてくれるのでしょうか。

秒針の取り付けだけではありません。電池交換等の中身を開けてしまう全ての修理が当てはまります。

高級ブランドの正規店での電池交換の料金が高いな、と感じた事はありませんか。料金が高いのは単純に電池交換の作業だけではないからです。

ダイバーズウォッチ等の防水性が必要なタイプの時計は、その防水性を保持するためのメンテナンスも施工されています。秒針の取り付けも中を開けてしまう事に変わりはありません。

そのためダイバーズウォッチ等であれば少々値段は高くなるかもしれませんが、正規店での修理も検討してみた方が良いです。

特に「スキューバダイビング」等のマリンスポーツで実用するのであれば、防水機能がなくなってしまうのはとても危険です。

秒針に限らず時計の針が取れてしまったら、早めに取り付け修理をしよう

秒針の取り付け修理を「正規店」「時計修理店」のどちらに任せるのかの精査をしないといけない部分はありますが、なるべく早めに修理しておいた方が無難です。

秒針が文字盤の表面にあたった状態になっているからです。スレや小さな傷が入ってしまうと一、番目にする場所なだけに傷が入ってしまうと気になってしまうかもしれません。

しかも文字盤に入ってしまった傷は取り除く事はできません。回復の手段は「文字盤のリダン(再生)」になってきます。文字盤のリダンは高額でもあり、気軽に行えるものではありません。

そのため秒針が外れてしまったら、極力動かさず早めに修理に出す事をお勧めします。

秒針取り付けの修理料金の相場

「時計修理店」「正規店」それぞれの秒針取り付けの修理料金の相場はこちらになります。

店舗タイプ 秒針取り付けの修理料金
正規店 \10,000~
時計修理店 \3,000~

時計修理店は純粋な「秒針取り付け」のみの修理料金となります。

一方正規店の場合は「秒針取り付け」のみには留まらず、ゴムパッキンの交換から防水テストまでを含めたメンテナンスサービスと併せて修理、となる事が多いようです。

よって相対的に料金も高くなっていきます。表の料金はあくまでも平均的な相場であります。正式な値段についてはお持ちの時計の正規店にてご確認下さい。

どちらの店舗に任せるかは時計の防水機能の維持の有無によって決められてみてはいかがでしょうか。

  • ダイバーズウォッチ:防水機能を失いたくないので、正規店で防水機能テストを含めた修理を行う。
  • ビンテージ時計等の古い時計:そもそも防水機能は失われているので、時計修理店で修理

ダイバーズウォッチであっても、既に時計修理店で電池交換等を行われていた場合は、引き続き時計修理店で良いかもしれません。

しかしマリンスポーツ等で実用する場合は防水テストを行い、くれぐれも機能の忘れないようにして下さい。

まとめ

何でしたでしょうか。今回は時計の秒針が外れてしまう原因や修理について解説してみました。

時計の中身を開けてしまうのには注意が必要ですが、故障の症状としては軽い方で時間もさほどかからず修理できそうです。

時計を開けるのは秒針の取り付けに関わらず、電池交換等も当てはまります。お持ちの時計を今一度、防水機能を保持しておく必要があるかご確認しておくと良いかもしれません。

最後におさらいをします。まずは時計の秒針が外れてしまう原因についてです。

  • 時計に強いダメージを与えてしまった
  • 秒針取り付け位置の劣化

時計の針は、時計中央の歯車に、かしめるような形で取り付けています。何度も取り付けと取り外しを繰り返すと、取り付けはあまくなっていきます。

ビンテージ品の古い時計は、何度もメンテナンスされている事が推測されます。秒針が取れやすいとしても、ビンテージ時計の場合はある程度受け入れる事も必要かもしれません。

ビンテージ時計であれば、そもそも防水機能はなくなっている事も多いので時計修理店での修理で問題ないように思えます。防水機能を保持したい時は、正規店で安全に修理が良いようですね。