時計修理 オーバーホール

時計が壊れてしまった?本当に壊れたのか判断に迷った時に確認すべき事

「元気に動いていた時計が止まってしまっている!」

この時計、本来に壊れたのかな?修理に出すべきなのだろうか…と時計が故障したのか、悩まれた事はありませんか。

落としたり何処かにぶつけたりなど、思い当たる節があれば決断しやすいかもしれません。

しかしそうではなく、特に何もしていないのに動かなくなってしまっている場合、復活するのではないかな?と判断できないものです。

気軽に点検に出せる馴染みの時計店がありましたら、気軽に相談できるかもしれません。

ただ少数派ではないでしょうか。

今回は時計が壊れてしまっているのかを判断するのに、確認したいポイントについて紹介していきたいと思います。

時計にダメージを与えていないのに動かない クオーツ編

クオーツ時計が特に何かダメージを与えた訳でもないのに動かなくなっていたら、動力源である電池が、切れていないかの確認からしていくと良いです。

クオーツ時計の電池寿命は、2~3年と結構な頻度で切れてしまうからです。時計の電池が切れた経験をされた方は多いのではないでしょうか。

クオーツ時計は電池切れの他にも止まってしまう原因があります。電池切れを含めたチェック項目はこちらです。

  1. 電池残量
  2. リューズ操作で時計が動かないように制御できる。この制御が利いていないか
  3. 湿気の多い場所に長時間置いていなかったか(時計修理店)

詳細を確認していきましょう。

電池が切れていないか確認

クオーツ時計はまず電話切れから確認しましょう。むしろ壊れたよりも電池切れを連想される方が多いのかもしれません。

ご存知の方も多いかとは思われますが、クオーツ時計は電池を動力源にしています。電池が切れてしまうと動かなくなってしまうのです。

電池寿命は2〜3年程です。長く使っていれば結構電池が切れてしまいます。

電池が切れているかの確認を、自分自身で行うとすれば、自身で電池を替えてみる事です。しかし電池交換する為には時計の工具を揃えないといけません。

安価かつ2~3年に1回の電池交換に、時計工具まで揃えてとなるとコストパフォーマンスがよくありませんね。

交換の手間や工具の事を考えると、お近くの時計店で電池交換を依頼する方が良いのではないでしょうか。

もし電池交換して動かなかった場合は、交換せずに返却してくれます。ただ電池交換でも動かないとなると、故障していると思ってよいです。

時計のリューズを引き上げた状態にしていないか(秒針補正機能)

クオーツ時計は時刻合わせなどで、リューズを引き上げた時に、秒針が止まる状態を保持する秒針補正機能がついています。

ついうっかりとなってしまうのかもしれませんが、リューズを引き上げたままの状態になっていないか確認してみましょう。

リューズは小さいので、引き上げた状態にしていても気付きづらいです。

秒針補正機能がついているのは、クオーツ式だけではなく、時計によっては機械式にもついています。

クオーツ、機械式問わずリューズを引き上げた状態になっていないか確認してみた方が良いです。もしリューズ引き上げた状態でしたら、押し戻し動くか確認してみましょう。

汗や雨などの湿気のある場所に長期間置いてなかったか

腕時計は湿気にとても弱いです。特にクオーツ時計は、湿気の影響を受けると通電が悪くなる為か動かなくなってしまう事があります。

ただ湿気が原因で止まってしまうのも、電池切れと思う程判断がつきづらいです。

もし2~3年経たずに動かなくなってしまった場合は、湿気を疑ってみても良いかもしれません。

湿気に弱いのはクオーツ時計だけではありません。機械式も同様です。機械式の場合は金属部品で、時計を動かすムーブメントを構成しているので錆びの発生が怖いです。

機械式で錆びが原因で止まってしまうとなると、相当錆びが発生しているのかもしれません。

時計店によっては、電池交換の際に時計内部に入り込んでいる湿気も取ってくれる、といった親切なお店も存在します。

湿気の疑いも、時計店への持ち込み点検してもらう方が安心なようです。

時計にダメージを与えていないのに動かない 機械式編

機械式時計と聞くと、複雑な作りのイメージを持たれる方が多く、動かないと故障してしまっていると連想される方も多いのではないでしょうか。

確かに繊細な作りではあります。クオーツほど頑丈でない事も確かです。ただ特にダメージを与えていないのであれば、故障よりも油切れなどのメンテナンス不足が原因となっている事が多いように思えます。

メンテナンス不足は、時計の使いようにもよりますが5年を過ぎた辺りから調子が悪くなってくるようです。

その為機械式の場合は、何年メンテナンスしていないかも加味していた方が良いでしょう。

ゼンマイを巻いてみて、動かないか確認してみる

機械式の場合はゼンマイを巻かない事には一切動作しません。そのため止まっていたらゼンマイを巻いてみましょう。

巻いている間に動きだせば、壊れてはなかったと判断できます。

ではゼンマイの巻く回数は何回位巻くものなのでしょうか。自動巻の場合は巻止まりがないので、何回巻けば十分なのか判断つきにくいですよね。

因みに現行のオメガの自動巻きで、あれば40~50で限界まで巻けます。アンティーク時計でも20~30回程巻けば動力不足は十分に解消できるはずです。

何はともあれ機械式の場合は、まずはゼンマイを巻く事からです。

ゼンマイを巻いても動かない場合は軽く振ってみる

ゼンマイを巻いても動かない場合は、軽く振ってみましょう。乱暴に振るのではなく、自動巻きのローターを回すイメージで軽く振るのです。

ゼンマイを巻き上げた時点で動きださなかったのは、メンテナンス不足の可能性が高いです。しかしメンテナンス不足も軽度の状況であれば、振ってアシストしてあげる事で動きだす事もあります。

メンテナンス不足でなくても、長期間動作させない事で油が固着してしまい動作ができなくなっている場合もあります。

この固着した状態で無理に動かすと今度は逆に、時計内部の部品を痛めてしまう可能性がでてきます。

時計が動かなくて、ついつい力加減が強くなりがちかもしれませんが、ぐっとこらえて優しく振ってあげて下さい。

少なくともゼンマイを巻き上げた時点で動きださないのは、メンテナンス不足気味である事は間違いありません。

軽く振る事で動きだしたとしても、メンテナンスが必要な時期にきていると思った方が良いです。

ゼンマイが巻けない場合は、ねじ込み式のリューズではないか確認してみる

手巻き式の場合は、ゼンマイを一杯に巻き上げるとリューズが回せなくなってしまいます。つまり手巻き式はゼンマイが巻けなくなったのであれば、ゼンマイは一杯の状態といえるのです。

しかし時計によっては、リューズをケースにネジ止めする「ネジ込み式リューズ」になっている場合があります。因みに「ネジ込み式リューズ」は、防水性を維持する必要性からもダイバーズウォッチで採用されているの事が多いです。

通常はケースにリューズがネジ止めしてある状態で、ゼンマイを巻く時計回りに回してもネジは締まる一方で動いてくれません。

動かない事を、手巻き式の巻き止まりと勘違いして、「一杯に巻いてある」と勘違いしていないかリューズ回りを念の為に確認してみましょう。

因みにネジ込みリューズのロックを解くには、リューズを反時計回りに回します。ロックを解いてからは、通常の時計と同じようにリューズ操作を行える仕組みになっています。

「ネジ込み式リューズ」と気付かず操作しようとするのは、うっかりミスの部類なのかもしれません。実はネジで止めるタイプの時計がある事を知らず、リューズが動かないと悩んだのは私だけでしょうか…

リューズを引き上げた状態でないか確認。機械式時計でも秒針補正機能がついた時計は存在する

秒針補正機能がついているのは、クオーツ時計のみではありません。機械式時計の場合も採用されている場合があります。

秒針補正機能がついているのは、現行の時計に多いです。精度も高いので、秒単位で正確に時間を合わせてもずれないといったところでしょうか。

逆にアンティーク時計などの古い時計になってくると、秒針補正機能がついている事自体、珍しくなってきます。秒針補正機能がついている古い時計で見かけたのは、国産のオリエントの手巻き時計でした。1960年代の古い時計だったので、大変驚いた次第です。

こちらも念の為ですが、リューズが押し込んでいる状態になっているかの、確認をしてみましょう。

時計を落としたなどの、ダメージを与えた事で動かなくなった場合

時計にダメージを与えた事で動かなくなっているのであれば、原因は明らかですので判断しやすいのではないでしょうか。

何はともあれダメージを与えた後も動いているかを確認しましょう。もし動いてなかったら、内部の部品に不具合が発生している可能性があります。

動いているのであれば、まずは一安心です。

動作の有無以外に確認したいのは、時計の傷です。余りにも目立つ傷ですと外装の補修も考えないといけません。

ではチェックしたい内容を確認していきましょう。

時計の外傷を確認する

時計の外傷の状態を確認してみましょう。

  1. 時計ケースに傷がついていないか
  2. 風防(ガラス面)は割れていないか
  3. 時計の部品(リューズなど)は取れていないか

高級な時計になればなるほど気になる所ではないでしょうか。

また部品類が取れてしまい、気付かず失くしてしまうと、部品代も別途費用となり修理費用もかさみます。

私は以前時計をアスファルトの上に落とした事があります。その時はガラス面が見事な程に割れていました。

サファイアガラス製でしたので、まさかこんなに割れてしまうとは思ってもいなかったので意外でした。

時計は動いていましたので、風防の交換だけで済みましたがサファイアガラスの交換だけに高額であった事を憶えています。

ケースやガラスに傷や亀裂があるのであれば、傷は許容できる範囲にあるのか判断してみましょう。ガラスの交換やケースの研磨は修理とは別途料金となります。

また部品が取れてしまった場合に、紛失させない事をくれぐれもご注意ください。

時計の針がずれていないか確認

時計に強い衝撃を与える事で、時計の針が上下にずれてしまう事があります。通常は文字盤と平行になっているのですが、斜めになってしまう事で時計の針同士が接触するのです。

針同士が接触すると、時計は動かなくなってしまいます。

もし時計が衝撃を受けた直後、時計の針が重なった状態でしたら、念の為時計の針をリューズ操作で動かしてみましょう。

重なっていない状態になると、動きだすようであれば時計の針がずれています。

時計の針の調整だけで済むのであれば、修理費用もそんなに高くないです。故障と勘違いして、必要のないオーバーホールまでしてしまわない事に注意したいものです。

時計を軽く振ってみる

時計が強いダメージを受けた後、その衝撃の強さからテンプが止まってしまっている場合があります。

衝撃で強制的に止まってしまっている状態であれば、軽く振ってくれる事で動きだす事もあります。

しかしダメージを受けた直後、故障している可能性もあります。優しく振るようにしましょう。

もし動いていたとしても点検に出してみる

もし時計が強い衝撃を受けた後も動いていたとしても、念の為点検にだす事をお勧めします。

時計の針の動作にまつわらない、内部の部品が破損している可能性もあるからです。思わぬ不具合が後々でてしまうかもしれません。

内部が破損した状態のままで、使い続けるのは時計にとってはかなりの負担です。使い続ける事で2次災害が発生すれば、いざ時計修理となった場合に料金が高くなるばかりです。

念には念を入れて、点検しておけば安心して使えます。お近くの時計店でも良いので、「落としたのですが、壊れていないでしょうか?」と尋ねられてみてはいかがでしょうか。

チェックしても動かなかった場合は修理またはオーバーホール

ご紹介しました時計の確認を行っても、動かなかった場合は壊れている可能性はかなり高いかと思われます。

最終的にはオーバーホールまたは修理する事で時計を回復してあげる事になります。

可能であれば、いきなり修理するのではなく、見積りを取る事をお勧めします。修理代金が思わぬ程に高額となっているかもしれないからです。

もし修理の代金が安いようでしたら、そのまま任せてしまっても良いです。高いようでしたら持ち帰り検討するのもありだと思います。

壊れた時計は売れるの?

「修理料金が高く予算オーバーで修理できなかった」。かといってそのまま保管しておく事もできない、となると困りものです。

最終手段として壊れた時計はどこかで買い取ってももらえないものでしょうか。ブランド時計でしたら壊れていても、買い取ってくれます。

ブランド名がついているだけで、付加価値があるからです。高級なブランド時計になればなる程高額になる傾向があります。

国産であればセイコーやシチズン、海外はロレックス、オメガ、タグホイヤー、など数多くのブランドが存在します。

壊れているのに思わぬ高値がついた、なんて事も珍しくありません。こちらでは壊れた時計の下取りについて紹介します。

質屋、リサイクルショップなどの実店舗

質屋やリサイクルショップなどで、買い取りしてくれます。最近はハードオフなどの大手も、買い取りしてくれるようです。

注意点としては実店舗でも買い取りはしてくれるのですが、高額にはなりづらい事です。実店舗はブランド時計が本物であり、更に正常に動作している時計をもとめています。

その方が簡単な点検で、買取品を即販売できるからです。

壊れている時計は修理しない事には販売できず、手間と時間が掛けないといけない分査定が下がってしまいます。

しかし中には時計修理店と提携しているお店もあります。修理店との提携があれば高めに見積もりしてくれる可能性は十分あります。

時間にゆとりがあるようでしたら、何店舗か回ってみるのも良いかもしれません。

大手の質屋になるとドライブスルーで、査定ができたりします。査定しやすいのではないでしょうか。

実店舗は高額とはなりづらいですが、即現金化できる良さはあります。この際いくらでもと思われるのでしたら、選択肢としては良いのではないでしょうか。

ネットオークション

ネットオークションは壊れた時計であっても問題なく売れます。多くの人が閲覧するので、金額も高くなりやすいです。

実店舗が完動品を求めているのに対して、オークションは掘り出し物やレアな品物を求めています。

ブランド時計が欲しいけど、新品は高くて手が届かない…時計修理に詳しく修理してみたい、と様々な人が見ているのです。

高値がつきやすいオークションですが注意点もあります。

慣れないうちは出品が結構手間である事です。時計の写真撮影、説明、出品、それに売れた後は発送しなければいけません。

その為新規に出品されるのであれば、時計1点のみではなく、家にある不用品をまとめて出品するなどの効率を考えた方か良いかもしれません。

出品の手間がネックとはなりますが、高値となりやすくお薦めです。

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まとめ

如何でしたでしょうか。今回は時計が壊れていないかのチェックについて紹介してみました。

時計の種類(クォーツ OR 機械式)に関わらず、まずは動力源となる箇所のチェックから始めてみると良いです。

秒針補正機能などの時計が持つ機能が、意図的に止めていないかなども、ありえました。

時計が持つ機能はリューズで制御できるはずです。一連のリューズ操作を行なってみるのも良いです。

判断がつかない場合は、お近くの時計店で見てもらえば一目瞭然なので、不安な場合は遠慮せず相談されてみては如何でしょうか。

時計の修理して使い続ける事は諦め、売る場合はオークションの方をお勧めします。初めての出品の場合はかなり手間となってしまいますのでご注意下さい。

実店舗で下取りに出す場合は、リサイクルショップよりも質屋の方が良いでしょう。リサイクルショップは家電などのリサイクルできる商品を全般に扱っています。

時計にはあまり詳しくない店舗も多いかと思われます。その点質屋になりますと、貴金属宝石や時計等がメインになります。時計の価値を分かっている店舗も多いです。

時計の出品についてお悩みでしたら、お気軽にお問い合わせください。

おすすめのオンライン時計修理サービス

腕時計の修理やオーバーホールは時計店に持ち込みしなくとも、オンラインで修理の依頼ができるサービスも存在します。

受付け完了後、梱包キットが送られてくるので、キットに梱包して郵送するだけです。時計店に明日を運ばなくても済むのは楽で良いですね。

修理やオーバーホールに掛かる料金は、時計修理店にて受け取り後、お見積りという形になります。もし予算にあわないようでしたらこの時点でキャンセルも可能です。

WEB上で完結する時計修理サービス、検討してみるのも良いのではないでしょうか。

紹介します3社の共通点は、ハイレベルな技術力と圧倒的なコストパフォーマンスでお客さんを満足させるというところです。

どの業者も見積もりは無料で行ってくれます。興味を持たれましたらお気軽に問い合わせ下さい。

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時計修理の千年堂は、最高の技術と低価格が魅力のコストパフォーマンスが高いサービスを提供している業者です。また仕上げのスピーディーさにも力を入れているのが特徴です。レベルの高い多くの時計技師を抱えています、工房内で切磋琢磨することで品質向上に努めています。同時に価格の方も他店舗よりも安めの設定で、申し分ありません。時計のオーバーホール専門店の面目躍如といったところでしょうか。

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株式会社リペスタ

リぺスタは見積り後の修理依頼率が高いというのが特徴的で、国家資格の1級時計修理技能資格を有する豊富なキャリアを積んだ職人が一つ一つ丁寧に充実した環境で作業します。特筆すべきは見積りキャンセル時に返送にかかる送料も無料である事。料金面や対応内容に不安を感じた場合もキャンセルしやすいです。料金の安さや品質に自信があるのでしょう。『修理依頼率が高い』も納得です。

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