時計修理 オーバーホール

時計の電池の交換に掛かる時間は?お店で交換した場合の待ち時間について

時計の電池交換と聞くとさほど待つ事もなく、作業してもらえる気軽なイメージがありますよね。近所の時計店やホームセンターなどで行ってくれるので身近です。

そんな気軽に行える時計の電池交換ですが、待ち時間が気になったりする事はありませんか。

気軽に交換するつもりが、時間がかかり過ぎたりすると「故障しているのかな…」と不安になったりもするかもしれません。

今回は電池交換を行ってもらう際の時間について深掘りしてみたいと思います。

時計の電池交換の作業内容

まずは軽く電池交換の作業内容について確認してみましょう。どんな作業を行うかを知っていれば、作業時間についてもイメージしやすいものです。

電池交換の作業内容はこちらになります。

  1. ベルトの取り外し(金属製ベルトの場合)
  2. 裏蓋の取り外し
  3. 電池交換

①のベルトの取り外しについて補足します。革ベルトについてはベルトを外す必要はありませんが、金属製の場合は「輪っか」状になっているのでそのまま作業するには邪魔になります。

そのため作業のしやすさを考えてベルトを外す場合が多いです。しかしベルトの形状が複雑で難易度の高いと感じたり、ケースとの一体型の場合は、取り外しをせずに電池交換作業を行う事もあるようです。

細かい作業に変わりはありませんが、時計修理のプロに任せるのであれば難易度は高くなさそうですね。

時計の電池交換にかかる時間は?

上記の作業内容から考えても、通常であればそんなに長い時間が掛からない事が想像できます。作業時間としては10~15分程ではないでしょうか。

中には親切な時計店も存在します。例えば腕時計は腕に巻いて使うだけに、汗や雨などで湿気が時計内部に入り込んでいる事も珍しくありません。

電池交換は裏蓋まで開けてしまうので、内部の湿気も確認しやすいです。この湿気までを取り除いた上で、電池交換をしてくれる時計店もあります。

湿気がこもったままでは通電も悪くなり、途中で止まってしまう恐れもある事からかもしれませんが、ここまで親切な対応をしてくれる時計店であれば電池交換も一安心です。

ですから実質の作業時間は10~15分位なのかもしれませんが、軽く点検をしてくれている場合もありますので、多少ゆとりをもたれた方が良いかもしれません。

時計の電池交換に時間がかかる事はあるの?

こちらの章では、実際に私が勤めていました時計店で、電池交換に時間がかかってしまった時計の事例について紹介します。

簡単な作業に思えても、時計の状態は様々です。メンテナンスされていない時計の場合は思わぬ難題に当たってしまう事もあります。

また時計の持つ機能によっても時間を要する場合もあるのです。

長く電池交換をしていないクオーツ時計

長く電池交換をしていない時計は、裏蓋近辺が固着してしまい開けるのに時間が掛かってしまう場合があります。

長く裏蓋を開けない事で、錆びや汚れがこびりついてしまっているのでしょう。こんな場合は開けるのに一苦労です。

元々裏蓋は汚れや湿気の侵入を防ぐために、硬く開きづらい仕組みになっています。そのうえ錆びや汚れが固着していたらとなると…

固着している場合は、裏蓋あたりに油を差してしばらく待って馴染んでから再度試しているようでした。

油を差す事で殆どの時計の裏蓋は開きましたが、長らく放置していた事で内部の電池が液漏れしていて、オーバーホールしないと使い物にならない時計が多かったように思えます。

むしろ液漏れした電池の液が、裏蓋までくる事で固着していたのかもしれません。

長く放置していた時計の場合は、多少時間がかかってしまう事も覚悟しておいた方がよさそうです。

パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)などの複雑なクオーツ時計

クオーツ時計で、複雑な機能を持ち合わせているものも存在します。複雑な機能を持つ時計は、電池交換後リセットされた機能を調整するために、時間を要する場合があります。

電池交換に手間取ってしまうというよりも、交換後の調整に時間を取られてしまうのです。複雑な機能を持った時計で有名なのは、パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)です。

私が勤めていた時計店には、セイコーのパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)の電池交換を持ってこられるお客様は割と多かったです。

電池が切れた状態ですので、永久カレンダー機能は停止しています。電池交換後に調整となるわけですが、その度に店の奥から永久カレンダー調整のマニュアルを持ってこられて作業されていました。

数か少ないだけに、憶えてしまうまでもいかずマニュアルを見返し作業する事になりますので、どうしても時間が掛かってしまうのです。

複雑な機能をもった時計の電池交換の場合は、交換前に時間が掛かってしまう旨の通知がお店の方からあるかもしれません。

時計の電池交換を断られる事はあるの?

現行の時計であれば断られるといった事は殆どないはずです。断られるとすれば、特殊な時計で手に負えないといった場合です。

過去に電池交換で店舗に持ち込まれた時計で、対応できなかった時計はこちらになります。

  1. 裏蓋が硬くて開かない
  2. 製造元であるメーカーでしか開ける事のできない裏蓋の形状だった
  3. 時計が古すぎてコイン電池の規格が合わなくなっていた

一つずつ説明します。

裏蓋が開かないのは上記でお話させて頂いた固着もありますが、固着以前に硬すぎて無理して開ければ傷でも入れかねないといった状態の時計です。

接着剤で止めたりしているのでは?と疑いたくなる程でした。

裏蓋の形状がメーカーでしか、開ける事のできない裏蓋の時計もあります。シチズンのエコドライブは、時計店では対応できない形状をしている事が多かったような気がします。

エコドライブの修理は、そもそもメーカーのみ対応となっていたので、時計修理店では対応できないのかもしれません。

古いクオーツ時計の場合は稀に電池の規格が廃盤となっている事で、電池の在庫がなく断られるといった事もありえます。

私が確認できたのは、オメガの古いクオーツ時計です。オメガの中古は数も多く、手に入れやすいのですが、クオーツ時計の場合は注意された方が良いです。

電池切れ動作未確認のオメガの時計は、あう規格の電池がない場合が意外に多いです。

どれも特殊で、お持ちの時計が当てはまるのは少ないのではないでしょうか。断られる心配まではしなくてもよさそうです。

どこで電池交換を行うかによって作業時間は変わってくる。

正規店か時計修理店(ホームセンターなども含む)によって変わってきます。時計店であればその場で電池交換してくれますので早く済みます。

正規店となると一度預かり、正規店の修理工房へ送り交換の運びになりますので郵送に掛かる時間なども加味しなければなりません。

それと高級ブランドの正規店となると、電池交換のみを単体で行っている事がありません。必ず点検サービスなどに含まれた形になっています。電池交換以外のサービスも含む為、高価となってしまいます。

高い金額を電池交換の度に払うのはお財布的に…とも思われるかもしれません。しかし高価である分サービス内容は充実しておりますので、時計の為には良いです。

毎回でなくとも、数年に一回点検も兼ねて正規店に任せてみるのも良いかもしれませんね。

電池交換を行う際に気を付けたい時計

ダイバーズウォッチは気を付けたいところです。特にマリンスポーツで実用する場合は特に注意が必要です。

裏蓋を開ける事で防水性が失われてしまう可能性があるからです。店舗によっては別途料金を払う事で防水テストまで行ってくれるようですが、店舗数としては少ないです。

知り合いにドイツの高級時計ブランド「ジン」のオーナーの方がいたのですが、電池交換の際は本国まで送り電池交換を行うとの事でした。

郵送の期間を含めると電池交換で3ヶ月程の待たされるとの事です。話を聞いた時は「電池交換でそんなに!」とも思いましたが、よくよく聞いてみるとお持ちなのはダイバーズウォッチでした。

点検を含めた防水を維持するところまでのメンテナンスを含めてとの事、ダイバーズウォッチの防水性能を維持するのがいかに難しいか気づかされた次第でした。

実用しないのであれば、近所の時計店で交換してしまっても影響はないのかもしれませんが、折角買ったダイバーズですので、可能であれば防水性能は維持したいものです。

ただ防水点検を含めた料金は安くはないだけにお財布と相談といったところでしょうか。

まとめ

今回は時計の電池交換をお店に頼んだ際の、待ち時間について解説してみました。電池交換の作業内容を考えると、10~15分で交換してくれるのも納得でしたね。

ただ電池交換がしにくい時計も存在しました。

  1. 長く電池交換をしていないクオーツ時計
  2. パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)などの複雑なクオーツ時計

もし当てはまりそうな時計の電池交換をお考えでしたら、交換の際に「時間かかりそうですか?」と尋ねてみるのも良いかもしれません。

最期ですが、お近くの時計店などで電池交換を行う際の料金はこちらになります。

電池交換の料金の相場:1,200円~

 

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受付け完了後、梱包キットが送られてくるので、キットに梱包して郵送するだけです。時計店に明日を運ばなくても済むのは楽で良いですね。

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