「あれ!腕時計が曇っている」ガラス面が曇っているという事は、湿気が腕時計の中に入り込んでしまったのでしょう。でも何故入り込んでしまったのでしょうか。
少なくとも腕時計は、湿気に弱い事ははっきりしています。「放置すれば時計の内部が錆だらけになり使い物にならなくなってしまうのでは!」と不安は駆け巡ります!
早めに対応した方が良い事に間違いはありません。更に悩まされるのは曇っていても、動いている時です。自分でなんとか曇りは取れないものでしょうか。
よく「冷蔵庫に冷やすと取れた」「ドライヤーで腕時計に風をあてた」なども聞きますが本当に効き目はあるものでしょうか。
今回は腕時計のガラス面の内側が曇ってしまった場合の、対策について解説していきたいと思います。
内側が曇ってしまう原因を考えてみる
まずは腕時計の内側が曇ってしまう原因から解説していきます。私が通っている時計店もたまに湿気が原因で時計が止まってしまい、修理に持ってこられます。
意外に湿気のトラブルは多いのです。しかし湿気の症状も様々です。
今回のテーマのように、ガラス面の内側が曇ってしまう事もあれば、時計のガラス面が曇る前の段階で時計が止まってしまっている場合もあります。
曇るのは見た目が気になってしまいますが、少なくとも目視で確認できるのは早め対処をしやすいのではないでしょうか。
裏蓋やリューズについているゴムパッキンが劣化している
防水の役目を果たしているのは、ケースやリューズの裏についているゴム製のパッキンです。このパッキンは年月が経つ事で硬化してしまいます。
硬化してしまえば、本来の防水の役目を果たせなくなってしまいます。つまりゴムパッキンが劣化してしまえば、人間の汗や雨などの水分や湿気が侵入しやすくなるのです。
時計の内部に湿気や水分が入り込んでしまえば、ガラス面を曇らすのは時間の問題といっても良い程です。
ゴムパッキンが劣化してしまう程、交換していない背景を考えるとメンテナンス不足の部類となってしまうのではないでしょうか。そもそもゴムパッキンは消耗品の部類です。
クオーツ時計であれば、電池を交換のついでにゴムパッキンも交換してしまうなど、定期的に交換しておくと良いです。
室内と屋外の気温差による曇り
暖かい室内から外に出た時など、一気に気温差が変わると時計のガラス面が曇ってしまう事があります。温度差が大きい程発生しやすいです。いわゆる「結露」です。
腕時計でなくても、気温差があるところに移動した時にメガネが曇ってしまう経験をされた事はありませんか。腕時計にも似た症状が起きてしまう事があります。
ただメガネの場合、時間が経つと曇りは取れてきます。腕時計も同様で時間が経つと曇りは取れてくる事が多いです。ただ時計はメガネと違って密閉性があります。
曇った空気が外にでず、いつまでも薄っすらと曇ったような感じで残る場合も十分にありえます。湿気が籠った状態は時計にとって良いとはいえません。
なるべく早めに対処した方が良いです。そもそも湿気のある空気が入ってくるのも、ゴムパッキンの劣化に起因するのかもしれません。
腕時計を水没させた
最近の腕時計は防水機能が付いたものも多く、手を洗う位の生活防水であれば問題なく使えるものも多いです。ただ水没させてしまうとなると話は別です。
水分が多少とも入り込んでいる可能性はあります。湿気を含んだ状態であれば、何かのタイミングで腕時計が曇ってしまうのは十分にありえます。
水没させてしまった場合は、動いていても念の為時計店で見てもらった方が良いです。ただしダイバーズウォッチは除きます。
水没させてしまうというある意味原因がはっきりしているだけに早めの対処はしやすいのかもしれませんね。
腕時計が曇った時の対処方法
次に腕時計が曇った時の対処方法について解説していきます。どんな対処方法にしても「早めに」が基本です。腕時計の内部が錆びてしまったら元も子もありません。
早めの対処にプラスして、原因によって対処方法を選択するようにしてみてはいかがでしょうか。
やはり腕時計を水没させてしまったなど、明らかに水に時計が浸かった事が原因で曇ってきたら時計修理店で見てもらった方が無難です。
時計店(修理)で曇りを取ってもらう
一番安心なのは修理のプロに任せてしまう事です。中を開けて完全に湿気や水気は取ってくれるはずです。中にはオーバーホールでの対処となる可能性もあります。
そこまではしなくても良いと思えば別の時計店を探してみると良いです。私が勉強させて頂いている時計店では「湿気が原因で止まってしまった」が結構多いです。
時計内部に籠った湿気がガラス面にでてくる以前に、動作に影響を与えているのでしょうか。もしくは気候的な事が関連するのかもしれません。住まいは九州地方です。
温暖な九州地方だけに、曇る症状が出にくい可能性もあるかもしれません。因みに裏蓋を開けてムーブメントにドライヤーをあてると、魔法がとけたかのように時計が動きだすのが不思議な思いです。
思い入れのある腕時計、高級ブランドの腕時計など大事な時計は、時計修理店または販売店で見てもらうのが無難ではないでしょうか。
あとはゴムパッキンが傷んでいるようでしたら、交換も一緒にしてくれるのではないでしょうか。
腕時計のリューズを引き上げた状態にし、冷蔵庫で数日冷やしてみる
冷蔵庫は温度、湿度共に低く錆びの進行しづらい環境にはあります。錆びの進行を止めつつ湿気を抜いていくという理にかなってはいます。
しかし湿気が抜けてしまうまでにどの位の時間がかかるものでしょうか。湿気が抜けていく箇所が、リューズを引き上げた隙間のみと作り的には、湿気が抜け切るまで時間はかかりそうです。
湿気が抜け切るまで錆びを抑えられるかは、時計の中に入り込んだ湿気、水分の量にもよるのではないでしょうか。少なければ少ない程「冷蔵庫」での効き目はあるように思えます。
ただもし抜けきって動きだしたとしても、万事解決とはいえないです。そもそも湿気が入ってしまった原因の、対処が終わっていないからです。
「ゴムパッキンの交換」や「風防の割れ」など原因の元を絶つとなるとやはり最終的には時計店でメンテナンスとなってしまうのかもしれません。
その他の湿気を抜く方法(ジップロックと乾燥剤)
乾燥剤と、曇った腕時計をジップロックに入れて湿気を抜き取る方法もあります。乾燥剤もより強力な「シアトリカル」が有効であるようです。
しかしこの方法も冷蔵庫と同様、湿気が抜けていく場所がリューズの隙間のみとなってしまうため、効果は湿気、水分の量次第となってしまうのではないでしょうか。
「冷蔵庫」「乾燥剤」「ジップロック」を掛け合わせるとより効果的なのかもしれません。こちらにつきましては、安価なクオーツ時計で検証してみようと考えています。検証結果は追記するので暫くお待ちください。
まとめ
如何でしたでしょうか。今回は腕時計が曇った時の対処について解説してみました。「冷蔵庫」で冷やす事は効果があるのですが、「どっぷり水に浸かってしまった」など重度の湿気による曇りには疑問符である事が考察できました。
やはり湿気が抜けていく道が、リューズの隙間のみとなってしまうのがボトルネックとなってしまうようです。
裏蓋を開けて一気に曇りを取った方が効率的であるのは間違いありません。しかし結露によって曇ってしまった時計には、関しては試してみる価値があるのではないでしょうか。
ただ冷蔵庫に冷やすだけでなく、乾燥剤とジップロックを併せて使用するとより効果的であるように感じた次第です。
上記でもお話しましたが腕時計の曇りは冷蔵庫で冷やす事で消えるのかは、実際に検証してみたいと思います。結果は別途お知らせします。
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