カルティエの時計といえば、特に女性の方に人気のブランドです。女性の方でお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そんなカルティエの時計ですが実際のオーナーとなると、避けては通れないのが「オーバーホール」です。
オーバーホールといっても、どこに出してよいものか迷ってしまいませんか。店舗も沢山ありますし、初めてだと本当にきちんとオーバーホールされてくるのか不安です。
オーバーホールの料金がお店によって違うのも、気になります。ただオーバーホールするからには、信頼できる店舗に、なるべく安い料金で任せたいですね。
今回はカルティエのオーバーホールのサービス内容や料金の相場を、詳しくない方にもなるべく分かりやすく紹介していきたいと思います。
これからカルティエのオーバーホールをお考えであれば、是非ご覧下さい。
カルティエの時計もオーバーホールは必要?
カルティエには、2つのタイプの駆動式の時計が存在します。
カルティエと聞くと、クオーツモデルを想像される方も多いかもしれませんが、機械式モデルも存在します。特に機械式ムーブメント搭載モデルはメンズに多いようです。
結果から話しますと、「クオーツ式」「機械式」共に長く使用する為には、オーバーホールは必要になります。
どちらも精密機械ですので、定期的なメンテナンスを行い時計内部の清掃を行わないと調子が悪くなったりしてしまうからです。
因みですが「クオーツ式」「機械式」の違いは、さっくりと話してしまえば動力源の違いです。機械式はゼンマイ、クオーツ式はコイン電池を動力源としております。
機械式はゼンマイを巻き上げると、動き出す仕組みです。昔懐かしいブリキのおもちゃなどを想像されると分かりやすいかもしれません。ゼンマイは2~3日程で解けてしまい時計も止まってしまいます。
もう片方のクオーツ式はコイン電池が動力です。電池寿命は2~3年程あり、電池が切れるまで動き続けるのです。
お持ちの時計が特にネジ巻きしなくとも動き続けていれば、クオーツ式の時計と思われて下さい。
機械式ムーブメントのカルティエのオーバーホール
機械式ムーブメント(時計の動作を司る部分)搭載モデルはオーバーホールが必要な事は、ご存知な方も多いのではないでしょうか。
機械式ムーブメントは金属部品の集合体です。金属部品が絡み合う部分には注油が必要となります。この注油が切れてくると、時計の動作が悪くなり部品に負担がかかってきたりします。
長年オーバーホールしないと、内部への汚れの蓄積や錆びの心配もでてきます。腕につけて使用していますので、汗や天候による雨等錆びの原因となる水気は意外にも身近です。
機械式時計はメンテナンス次第で、一生物と呼ばれる程に長く使えます。オーバーホールは必須なのです。
クオーツ式ムーブメントのカルティエのオーバーホール
クオーツ式のカルティエの場合も、オーバーホールは必要となります。クオーツ式ムーブメントは電子部品のみでなく、歯車等の機械部品も存在するのです。
機械部品が存在する上は、部品同士が絡み合う箇所へは当然注油されています。部品数は機械式に比べると少なくなるかもしれませんが、オーバーホールにて清掃注油が必要である事に変わりはありません。
カルティエのクオーツは、自社製が搭載されています。また電池寿命は3年と、通常のクオーツに比べて長く性能も高いです。
更にカルティエには「高機能クオーツ」と呼ばれる、電池寿命が6年にも伸びたモデルも存在します。
電池交換の頻度も長く性能も良いので、ともすればオーバーホールも忘れがちなのかもしれません。
カルティエのオーバーホールの推奨する周期について
公式HPを確認しますと「5年周期」での時計の点検を推奨しています。
参考にしたホームページはこちらになります。
カルティエ公式ホームページ「なぜウォッチには定期的な点検が必要なのでしょうか?」
製造元の推奨ですので、5年周期を参考にされた方が良いでしょう。
因みに一般的な時計のオーバーホールを行う周期はこちらになります。参考までにご確認下さい。
駆動方式 | 推奨の周期 |
クオーツ式 | 5~7年 |
機械式 | 3~5年 |
カルティエの時計は、「クオーツ式」「機械式」共に性能が良いのかもしれませんね。どちらも推奨周期の長めの年数を指しています。
ではオーバーホールを行わずに使い続けた場合はどうなってしまうのでしょうか。オーバーホールを行わないと、上記でもお話しましたが「汚れの付着」「油切れ」「錆び」等の原因で、時計の部品に負担が掛かってきます。
負担をかけすぎると、最終的には部品の破損につながります。車の車検と考え、定期的なオーバーホールを行い大事なカルティエの腕時計を労わって上げて下さい。
こんな症状がでたらオーバーホールを考えてみる
カルティエの時計を使い続けていれば、時にはトラブルになる事もあります。このような症状がでたら、修理もしくはオーバーホールを考えるようにしましょう。
「時計が止まってしまった」「時間がずれる」の症状は、メンテナンス不足により時計が動かなくなってしまった可能性が高いです。
- ムーブメントの油切れ
- ムーブメントに汚れが蓄積している
- ムーブメントの部品の破損
ムーブメントの油切れや汚れの蓄積であれば、オーバーホールを行う事で改善します。注意したいのは無理に動かさない事です。
時間がずれてしまう件については、「帯磁」する事で正常動作しなくなるケースもあります。
カルティエを磁気の影響を受ける所に、長時間置いていた等の思い当たる節がありましたら、修理の際相談してみて下さい。
「時計に強い衝撃をあたえ破損させてしまった」については、落下やどこかぶつけてしまったり等、時計に強い衝撃を与えてしまう事で急に止まってしまう場合です。
強い衝撃を受ける事で、時計内部の部品が破損してしまっている可能性があります。その他には、時計の針がずれ、接触する事で止まったりもします。
時計に衝撃を与えた事で動かなくなってしまった場合は、部品が破損している可能性もある事も含めて考えておきましょう。オーバーホールの際、部品交換が発生した場合は別途料金となります。
「時計内部に湿気が侵入してしまった」の症状の場合は、早めの対処が必要になります。湿気が侵入してくると、風防の内側が曇ってきたり、水滴がついていたりします。
湿気等の水気の侵入を許してしまうのは、水分の侵入を防ぐ役割のゴムパッキンが硬化してしまい、役目をはたさなくなってしまっている為です。
時計内部が錆だらけになってしまう前に早めに対処されて下さい。
紹介しました原因を考えてみると、メンテナンス不足もしくは急なトラブルです。急なトラブルについては、人的要因になってしまうので気をつける事しかできません。
しかしメンテナンス不足については、定期的なオーバーホールを行う事で防止できます。定期的なオーバーホールは重要なのです。
カルティエのオーバーホールの内容
こちらでは実際にオーバーホールで行う作業について紹介します。
オーバーホールの大まかな作業の概要は「時計を分解」→「分解した部品を洗浄」→「注油、組み立て」です。
オーバーホール作業は「正規店」「一般の時計修理店」で受け付けてもらえます。ただ正規店、時計修理店で、オーバーホールの作業内容に違いがあるのです。
正規店、時計修理店それぞれでどんな内容のオーバーホールを行っているのかを紹介していきます。
正規店のコンプリートサービス
正規店ではオーバーホールだけではなく、ケースやベルトの研磨から防水テストまでがパッケージ化されたサービスになります。
時計を完璧なまでに復活させる、正にコンプリートされたサービスなのです。
作業内容はこちらになります。
時計のオーバーホールは「精度検査」までです。以降は時計の外観や、防水検査等のサービスとなります。
「ライトポリッシング」は艶が出る程度の軽い研磨との事です。その他ブランドや時計修理店等での研磨サービスは、鏡面仕上げと言われる程の完璧な磨きがある中、少々インパクトが軽く感じるかもしれません。
しかし研磨のしすぎは、時計の原型をなくしてしまう恐れもあります。ですのでカルティエの「ライトポリッシング」の方がむしろ時計の為には良いように感じます。
最終の「外観検査」はカルティエらしいサービスです。時計技術者が最後に行う審美的検査との事、品の良いカルティエの外観も維持してくれるのでしょう。
カルティエ公式の動画になります。
動画は、機械式ムーブメントのオーバーホールです。
また、クオーツ式のカルティエのオーバーホールは斬新です。クオーツ式のオーバーホールは、ムーブメントごと交換してしまいます。
従ってクオーツ式のカルティエは、基本的にはどんな症状でも復旧可能になります。
オーバーホールだけに留まらず、時計の外観も併せて甦らせるコンプリートサービス、時計に求めるニーズが合えばこれほどよいサービスはありません。
しかし料金が高くなりますので、維持費の面との兼ね合いも考えないといけないのかもしれませんね。
時計修理店のオーバーホール
正規店がオーバーホールとその他サービスをパッケージ化しているのに対して、一般の時計修理店ではオーバーホールのみとなっている店舗が多いです。
作業内容はこちらになります。
時計修理専門店は、規模の大きな店舗から町の小さな店舗まで様々です。ですので研磨サービスや防水テストは、機器類を持ち合わせている店舗に限定されてきます。
このことより時計修理専門店でオーバーホールをする場合は、オーバーホールのみを受けるように考えていたほうが良いかもしれません。
もし選択された店舗で、研磨サービスや防水テストが受ける事ができたとしても、別途料金となります。
時計修理専門店でオーバーホールを受けるのであれば、できれば評判の良い店舗を選択して欲しいところです。先ほども話しましたが時計修理店は大小様々です。
正規店より委託を受ける程の評判の良い店舗もあれば、そうでない店舗も存在します。時計技師の資格は任意なので、資格を持たない状態で時計を修理していることもありえるのです。
もちろん資格を持っていれば、優れた時計技師という訳ではありません。手先の器用さや丁寧な性格等の素質も必要です。
しかしカルティエ等の高級な時計となると、なるべく安心できるお店に任せたいです。
正規店に比べると料金も安く、気軽に頼めるのが時計修理専門の長所となります。しかし店舗選びには注意しましょう。
カルティエのオーバーホールの値段について
種類 | 正規店 | 時計修理専門店 | |
クオーツ式 | 3針タイプ | \38,000~ | \30,000~ |
クロノグラフ | \52,000~ | \40,000~ | |
機械式 | 3針タイプ | \52,000~ | \40,000~ |
クロノグラフ | \67,000~ | \45,000~ |
時計修理専門店の方が、料金は安くなります。しかしサービス内容に時計の研磨や防水テストは含まれておりません。
もし同じサービスを時計修理専門店で受けたとしたのであれば、料金的には大きな差はないようです。
どちらを選択するかは時計の状態から決められてみてはいかがでしょうか。もしケースやベルトの傷が気になるようでしたら、正規店のコンプリートサービスでケースの研磨までまとめて行うほうが良いでしょう。
ケースの研磨はやりすぎてしまうと、時計の本来もつ魅力的なフォルムを崩してしまいかねません。研磨のし過ぎも、良くないのです。
研磨を必要としないのであれば、時計修理専門店を選択すると時計の研磨もなく料金もお得になります。
但しカルティエの場合は、ライトポリッシュ仕上げですので、そこまで研磨はしないのかもしれません。
クオーツのコンプリートサービスは特徴的でした。ムーブメントを新品に取替えています。正規店は5年周期でのコンプリートサービスを推奨していますが、クオーツムーブメント本体を5年に一度も交換が必要なのでしょうか。
5年に1回の交換ではもったいなく感じた次第です。まだまだ十分使えるはずです。
クオーツでしたら時計修理専門店でオーバーホールを行い、調子がよくない時は正規のサービスを受けてみてはいかがでしょうか。
注意点としては通常、時計のモデルが廃盤となった際の交換部品の保持期間は10年程です。カルティエも例外ではありません。
もしお持ちのカルティエがクオーツ式で古いモデルでしたら廃盤モデルなのか、廃盤モデルであれば保持期間を過ぎていないか確認しておいた方が良いかもしれません。
カルティエは正規店以外で購入したとしても、正規店の修理料金に差がでる事もありません。購入ルートを問わず、正規店を利用しやすいのは良いですね。
まとめ
如何でしたでしょうか。今回はカルティエのオーバーホール料金について紹介しました。正規店と時計修理店では、オーバーホールのサービス内容に違いがありました。
正規のコンプリートサービスはオーバーホールだけではなく、ケースの研磨や防水の検査等も含まれています。
正規のコンプリートサービスは確かに優れています。しかしサービス内容のカスタマイズはできません。
そこで、時計の調子をみて正規店、時計修理専門店のどちらを選択するか決められてみてはいかがでしょうか。
オーバーホールの料金の相場
駆動方式 | 種類 | 正規店 | 時計修理専門店 |
クオーツ式 | 3針タイプ | \38,000~ | \30,000~ |
クロノグラフ | \52,000~ | \40,000~ | |
機械式 | 3針タイプ | \52,000~ | \40,000~ |
クロノグラフ | \67,000~ | \45,000~ |
優れた外観だけでなく高機能なムーブメントも搭載しているカルティエの腕時計、オーバーホールを定期的に行い末永く使ってあげたいものです。
これまで腕時計が欲しい場合、購入するしかありませんでした。しかし今は「時計をレンタル」する方法もあります。
高かったブランドの腕時計が、レンタルであればお手頃の料金で使えるのです。
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