タグ・ホイヤーは、若い年代層から年配の方まで、幅広い年齢層に支持されているブランドです。値段の幅も広く、エントリークラスであれば、若い方でも十分手の届く割と身近なブランドとなるのではないでしょうか。
実は私も最初に検討したのは、タグ・ホイヤーでした。そんな馴染みのあるブランドですが、クオーツモデルをお持ちで、電池が切れた時の交換はどうされていますか?
このような意見もお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかしお待ち下さい。タグ・ホイヤーも「ロレックス」や「オメガ」等の高級ブランドと肩を並べる存在なんです。
ご自身での交換を含めて、あまり時計に詳しくない方が電池交換するのはお勧めできません。もし時計の知識がない方が電池交換すると、このようなリスクがでてきます。
どれも時計にとっては、結構な痛手です。電池交換といえども侮ってはいけないのです。裏蓋を開けるにも慣れていないと、工具でざっくりと傷をいれてしまった!なんてことも珍しくありません。
時計の内部に至っては、スイス製の高級ムーブメント(時計の動作を司る部分)が搭載されています。繊細なスイス製のムーブメントは、ちょっとした事で動かなくなったりします。
折角手に入れたタグ・ホイヤーですので、可能な限り良い状態で使い続けたくはないですか。今回はタグ・ホイヤーの電池交換を行ってくれる店舗や、料金について紹介していきたいと思います。
タグ・ホイヤーの電池はどれくらい持つの?
タグ・ホイヤーのクオーツ式の電池寿命は約2~3年程です。しかし時計のタイプによっては、電池寿命は多少変わってきます。
タイプ | 電池寿命 |
2針 | 2~5年 |
3針 | 2~3年 |
クロノグラフ機能付き | ~2年 |
2針タイプは時針、分針のみのシンプルなタイプになります。サイズの小さいレディースに多いです。常時動作する秒針がない為、電池の消費も少なくなるようです。
3針タイプは、時針、分針、秒針がついたベーシックなタイプになります。このタイプが、一番見かける機会も多いのではないでしょうか。
クロノグラフ(ストップウォッチ機能)搭載タイプは、3針タイプに機能を付加した形になります。通常の時計の動作にプラスして、クロノグラフ機能も動作させる必要がある為、どうしても電池寿命は一番短くなってしまいます。
この3つのタイプの時計より考察すると、動作させる時計の針が多い程時計の寿命は短くなっているようです。
同時にいくつもの時計の針を動作させることが、電池消費量を多くし、電池の寿命が短くなってきているのでしょう。
因みにですが時計の種類によっては、2秒運針(2秒刻みで秒針が進む)で電池が少なくなっている事を、知らせてくれるモデルも存在します。
時計のタイプによって多少前後するものの、2年を過ぎた辺りから電池交換が必要になってくると考えてみては如何でしょうか。
タグ・ホイヤーの電池交換はどこで行ってくれるの?
こちらのタイプの店舗で行ってくれます。
「タグ・ホイヤー カスタマーサービス」は、タグ・ホイヤーの正規店窓口となります。「時計修理専門店」は、時計の修理を専門とした店舗、もしくは時計の販売を行っている店舗になります。
一番見かける機会が多いのではないでしょうか。
珍しい所になると「大型家電量販店」や「ホームセンター」でも、電池交換を行ってくれる店舗も存在します。
「大型家電量販店」では、高級ブランドの時計を扱っている店舗もあります。もしかしますと大型家電量販店で時計を購入し、電池が切れたらそちらに持ち込んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は以前、博多駅(福岡県)近くの会社に勤めていた時期がありました。博多駅にはヨドバシカメラがあったので、会社帰りによく寄って帰っていたのを憶えています。
高級ブランド時計の売り場コーナーもありましたので、当時購入しようか思案していました。もし購入していたら、電池交換も会社帰りにヨドバシカメラで交換していたかもしれません。
そういった意味では「大型家電量販店」は会社勤めの方には、使い勝手が良いのかもしれませんね。
大型家電量販店やホームセンターの場合は、電池交換を時計修理専門店に委託してある事が多いです。ですので実質は、正規店もしくは時計修理専門店の2択になってくるのではないでしょうか。
大型家電量販店やホームセンターの場合は念の為、電池交換作業については確認した方が良いかもしれません。もしですが時計に詳しくない店員さんが、電池交換の作業をされるとしますと少々不安です。
3つのタイプの店舗を紹介しましたが、一般的には時計修理店で交換されている方が多いのではないでしょうか。
タグ・ホイヤーの電池交換をしなかったらどうなるの?
タグ・ホイヤーのクオーツモデルで、一番避けて欲しいのは電池が切れてしまっても、交換を行わず放置する事です。
電池交換せずに放置した場合、一番避けたいのは「コイン電池の液漏れ」です。
長期間放置するとコイン電池は膨張し、内部から液が漏れだします。漏れた液はムーブメントを浸食してしまいます。湿気に弱い精密機械にとっては、大きなダメージです。
液漏れを起こしてしまえば、「オーバーホール」もしくは「ムーブメントの載せ替え」でもしないと回復しません。
身近な物で、電池の液漏れが発生しやすいのはテレビのリモコンです。電池交換をせずに放置してしまい、いざ交換となって中を開けると電池から塩を吹いたような状態になったのを見た事はありませんか。
時計の内部でも同じ事が起こりえるのです。コイン電池の液漏れが発生していなかったとしても、長期間動作させないとムーブメントに指している油が固着してしまう可能性がでてきます。
油が酸化し固着してしまうと動作できない、もしくは動作しても時間が遅れてきたりします。
タグ・ホイヤーのクオーツタイプは、常に動作し続けるようにしていた方が時計の為には良いです。
正規店でのタグ・ホイヤーの電池交換サービスについて
正規店では電池交換単品のサービスはなく、「メンテナンスサービス」内のサービス内に包括されています。料金はこちらです。
エドワードクラブ会員/非会員 | 料金 |
標準価格 | \6,600円 |
エドワードクラブ会員価格 | \9,900円 |
「エドワードクラブ会員」の会員か否かで料金が違います。「エドワードクラブ会員」とは、正規ルートでタグ・ホイヤーした方のみが入会できる会員サービスです。
並行輸入品(正規店とは別の購入ルート)で購入されている場合は、会員には入会できないようなのでご注意下さい。
このメンテナンスサービスですが、電池交換を目的に考えると料金が高く感じるかもしれません。
しかし電池交換のみに関わらず、クリーニングから防水機能のテストまで行ってくれる、完璧な程のサービス内容なのです。保証期間も1年つきます。オーバーホールと勘違いしてしまいそうです。
詳細はこちらとなります。タグ・ホイヤーの公式ホームページです。
http://customer-service.tagheuer.com/ja-jp/service/maintenance-service
少々高くも感じますが、サービス内容からすれば妥当な金額かもしれません。
他の関連サービスとして、有料となりますがピックアップサービスを利用する事もできます。
ピックアップサービスとは、自宅まで配送業者が時計を受け取りにきてくれるサービスです。申し込むと事前タグ・ホイヤーから梱包材も送ってくれます。
タグ・ホイヤー正式には2年ごと、もしくは防水機能が損なわれてる時計に対して「メンテナンスサービス」を受ける事を推奨しています。
2年に一度と言えば丁度電池交換のサイクルと一緒です。電池交換のサイクルで「メンテナンスサービス」と憶えておけば忘れずに済みそうですね。
ただ長く使っていくとなると、維持費の面をもう少し安くしたいところです。
時計修理専門店でのタグ・ホイヤーの電池交換
時計修理専門店や一般的な時計店の、電池交換の料金の相場はこちらになります。
純粋な電池交換のみの料金相場となります。研磨サービスや防水機能テストは含まれていません。もし追加で受けたい場合は、別途料金となるでしょう。
電池交換のみとなりますが、時計修理専門店での電池交換の魅力は料金が安い事です。電池交換を行う作業者も、時計の修理を専門にしてきた人が作業するので手慣れています。
なるべく料金を安く済ませたい場合は、時計修理専門店を選択されると良いでしょう。
時計店といっても大小様々で店舗数も多いです。因みにグーグルで「お住まいの地域」「時計店」で探すとお近くにある時計店を探し出す事ができます。
注意したいのは、時計店であればどこでも良いという訳ではない事です。時計修理店は店舗の規模も様々ですが、時計の修理に携わる人も腕の良し悪しがあるのです。
電池交換といえど、高級ブランドのタグ・ホイヤーだけに腕の良い時計店で交換したいものです。
グーグルで検索した際も、星5段階での評価がついている場合がありますので確認してみてはいかがですか。
安い料金で、お手軽に電池交換をしてくれるのが時計修理専門店の良い点になります。お近くに評判の良い時計修理専門店がありましたら、電池交換を頼んでみてはいかがでしょうか。
タグ・ホイヤーの電池交換は正規店、時計修理専門店のどちらに任せたらいいの?
エドワードクラブ会員に入れない「並行輸入品」「中古」のタグ・ホイヤーをお持ちであれば時計修理専門店の選択で良いのではないでしょうか。
電池交換は2~3年に一度は必ず発生する費用です。料金は安いに越したことはありません。さらに電池交換を作業するのは、専門の知識を持った技術者ですので信頼性もあります。
正規のコンプリートサービスについている防水機能テストやクリーニングはしなくても大丈夫かな…と疑問に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご安心ください。時計を長く使うために必要な作業である「オーバーホール(分解清掃)」があります。車でいう車検の様な作業です。
タグ・ホイヤーをはじめとする高級ブランドの時計と、オーバーホールは切っても切れない存在なのです。因みにタグ・ホイヤー正規は4~6年に一度、オーバーホールを推奨しています。
やがてくるオーバーホールに備えて、短いサイクルで回ってくる電池交換の料金を抑えてオーバーホール料金の積み立てにしてみてはいかがでしょうか。
エドワードクラブ非会員については、時計修理専門店での電池交換をお勧めします。一方エドワードクラブ会員の場合はどうでしょうか。
料金も\6,600円と標準価格よりも大分安くなっています。サービスの内容を考えるとかなりお得な金額です。
料金的に問題なければ、正規店の選択で良いように思えます。因みにエドワードクラブ会員だと正規店のオーバーホールもかなり安くなっています。
使わなくなったタグ・ホイヤーの保管について
タグ・ホイヤーを暫く使わなくなった場合の、保管で気を付けたい事をお伝えします。まず重要なのは動作した状態で保管してほしいです。
時計は動作を止めてしまうと、ムーブメントに差した油が酸化してきます。酸化をすると部品は固着してしまい、動作しなくなってしまうのです。
動作しなくなってしまうと、修理やオーバーホールが必要になってきます。動作しない場合は無理に動かさず、修理に出しましょう。
因み電池を動力としない、機械式の時計はどうでしょうか。自動巻きであれば、2~3ヶ月ごとに動作させてみてはいかがでしょうか。
管理が難しい場合は「ワインディングマシーン」を使う方法もあります。
ワインディングマシーンは時計が止まらない様、ローターを回して動力源となるゼンマイを巻き上げ動作を続けているのです。
収納する場所も気を付けて下さい。
「湿気」は特に要注意です。ムーブメントが錆びに侵されると、時計自体が使い物にならなくなる可能性もあります。
因みに湿気が時計に入り込むと、風防(前面のガラス面)が曇ってきたり、水滴がついたりします。
湿気や磁気の影響を受けない場所で、動作させつつ保管するのが理想です。いつタグ・ホイヤーが現役復帰しても、即戦力で使えるよう、大事に保管しましょう。
電池交換をしても、こんな症状がでたら修理やオーバーホールを考える
長く時計を使っていると、時にはトラブルに見舞われる事もあります。タグ・ホイヤーの電池交換を行ってもこのような症状がでたら、修理もしくはオーバーホールに出しましょう。
クオーツは精度も高く丈夫でもあるので、こんな事ありえるの?と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
確かに時計が動かなかったり、遅く動いたりといった症状は古くてメンテナンスされていない古い時計で見かける事が多いです。
しかし現行モデルであっても、メンテナンスを長期間行わなければ起こりえます。
とはいえ長く使っていれば時には、色々あるかとは思われます。症状が発生した時の早めの修理が肝要です。
まとめ
今回はタグ・ホイヤーの電池交換について紹介しました。電池交換といっても正規店と時計修理店ではサービス内容が違ってましたね。
おさらいしていきましょう。まずは正規のメンテナンスサービスからです。メンテナンスサービス内に、電池交換も含まれています。また正規店は電池交換のみのサービスは行っていません。
エドワードクラブ会員/非会員 | 料金 |
標準価格 | \6,600円 |
エドワードクラブ会員価格 | \9,900円 |
エドワードクラブ会員は正規店で、タグ・ホイヤーを購入した人のみが入会できる会員サービスでした。メンテナンスサービスのみではなく、オーバーホール料金等別サービスも割安になっています。
次に時計修理専門店での電池交換料金の相場です。電池交換のみの料金ですので安いです。
料金面を重視する場合は、時計修理店を選択されて下さい。またエドワードクラブの会員に入れない場合も良いかもしれません。電池交換で1万近い金額は高いですね。
電池交換といえど、正規店も時計修理店も慎重に作業を行っていましたね。折角購入したタグ・ホイヤーですので定期的に電池交換を行い大事に使ってあげて下さい。